もう一度ルーヴルへ


本来ならミュージアムパス4日目、今日はお城を見にフォンテーヌブロー城に行ってみようとなった。パリ・リヨン駅からTransilienで40分とバス利用15分で行ける。リヨン駅はシャモニへ行くときに利用した。

ヴェルサイユへ行ったときの教訓で、TGV以外はパスカードを提示して乗車切符を発行してもらわないといけないと思ったので、 リヨン駅のインフォメーションの列に並んで申し出たところ、窓口担当者は首をかしげながらいろいろ調べている。大分待たされて、結果駄目だという。じじはまた機嫌が悪くなっている。フランスレイルパス、国内乗り放題なんて嘘じゃない。帰国してから調べたところ、パリ郊外線は経営が国鉄でない路線があって、そこは乗れないということであった。旅行者には本当にわかりにくい。

気分がむしゃくしゃしてきたので、料金を払ってまでも行く気になれない。ならば、見落とした絵を見にもう一度ルーヴルに行ってみようとじじが言ったので、再挑戦となった。

あれだけ時間を費やして回ったにも関わらず、迷路に迷い込んで、また同じところをぐるぐる。ガイドブックを持っててそうだから、ガイドなしではなかなか難しい。

今度は念願のドラクロワの「民衆を導く自由の女神」に出会うことが出来た。モナリザの前も比較的に人が少なくて
、私の肉眼でも見れて、よかった。











主のいない家に猫が一匹、留守番している。帰宅してドアを開けると、のろのろと歩み寄って来て、あたかもお帰りなさいというふうに出迎えてくれる。

このアパートに入ったときから、なぜ人に相部屋として貸す人が猫など買っているのだと、それだけでも不信感を持っていた。普段から家の庭に糞を平気でする野良猫に悩まされていて、二人とも猫が嫌いだった。
ところがここにきて猫への認識が変わった。まったく声を発しない、トイレは人間様のトイレの中に、きちんと自分のトイレを持っていて、そこ以外では絶対しない。とにかくおとなしく行儀がいいのである。入居の時、洗濯機の使用時間の説明はなかったけれど、トイレのドアを絶対締めないこと、の説明はしっかりあった。猫はトイレのドアを開けることが出来ないので、間違っても締めないように、と。

私たちがアパートを出かける時と帰ってくる時間には、家主さんたちは寝てるか、帰ってないかで顔を合わせることはほとんどなかったが、この猫だけは私がキッチンに行くとすり寄ってくるし、おのずから「おはよう」「ただいま」と声をかけるようになった。
私は朝から餌の点検をし、猫の飲む水も入れ替えた。じじも、エサは足りてるか、水は大丈夫かと気になっているらしかった。

さすがに家主さんがいるときは猫様のトイレの始末はしなかったが、さて家主さんが旅に出てしまった後は、トイレの始末は誰がするか。もう一人の代役の彼はまだ来ない。ついにじじは、猫がトイレの始末をしてくれって言ってるようだ、と言いながら、猫の糞の始末まですることになった。トイレの中の上方の棚に砂が置いてあって、それを代えるようである。一度も猫を飼ったことがないので要領がわからないのに、猫嫌いのじじがやっているのがおかしかった。猫へだんだん情が移っていくのを感じた。





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